作品部門

ポコラート全国公募展 vol.7 の展示風景

作者たちの独創的でエネルギーに満ちあふれた作品がメインギャラリーを埋めつくします。

総評

藤 浩志 ふじ・ひろし(美術家、秋田公立美術大学教授)

作品を見終えたあとは満腹感で気持ちがいっぱいになりました。これまで、美術の世界では「展示」することがリリース方法とされてきましたが、展示だけでなく、元々、作品が作られた背景や過程・性質の異なるものをどのように表現するか、美術視点からだけではないアプローチ方法があってもいいのかもしれないなと感じました。

奈良 美智 なら・よしとも(美術家)

はじめてみるような表現と、白い部屋のなかに置いたときに作品として自立できそうなもの、そして、自分の好みの作品を選んだ。自分で素材を見つけてきた人たちの作品は個性が際立っていて、まだまだこんな表現があったかと驚かされ、最後まで楽しめた。

佐藤 直樹 さとう・なおき(多摩美術大学教授、アーツ千代田 3331デザインディレクター)

1回目、2回目と見て回る度に目が合う作品が異なり、「ひとのくせ」を発見するおもしろさと出会えた。審査でなければ一日中ずっと見ていられるだろう。一般的な公募展はテーマやクオリティなどある程度の基準が設けられているが、ポコラートはそれと相反するは動き方をしていて、おもしろいと思う。

中村 政人 なかむら・まさと(アーティスト、東京藝術大学教授、アーツ千代田 3331統括ディレクター)

これまで全8回ポコラートで審査を行い、多くの作品をみてきたが、まだまだ作品の見方に慣れておらず、新鮮に感じられる。初めてみるものに対して、「これをどうみるか?」という問いは尽きず、10年単位で作品・作家を見続けないと説明がつかない。もしかしたら、審査する側が批評されているのかもしれない。